札幌市の近郊、栗丘(栗沢町)で行われるガルルカップ(第7戦)。
今回はお店のツーリング企画で参加するということもあり、普段一緒に走っている仲間とこぞって参加しました。
総合順位
このレースは3時間エンデューロで、年間全7戦を行いその合算ポイントで総合順位が付きます。また、一度出場するとポイント獲得数に応じた順番で翌年度のゼッケンが指定されます。
結構その道の強者も多く出ており、賞品もたくさん出るとのことでした。
参加数の公式発表はありませんが、リザルトを見ると121番まで付いているので、ポイント獲得対象とならない1~2時間コースのメンバーも含めると、相当数の方が参加したようです!
いよいよやってきた日曜日の朝
さて、いよいよやってきた日曜日の朝。
どんより曇った天気ではあるものの、ここ数日間雨が続いていたこともあり、ヌタヌタの栗丘を想像する度に、自分の心はすっかり曇(雨)な感じになっていました。
例によっていつものコンビニでみんなと待ち合わせをし、必要な食料を調達したあとで栗丘(栗沢町)会場に向かいました。
30分程度で会場に到着し、皆それぞれ着替えや燃料補給、タイヤ交換などに取りかかりました。
自分はまずトランポからCRF150Rを降ろしエンジンを始動。
数回のキックでエンジンがかかりまずは一安心。
次に、灯火類が破損したときの飛散防止のためにテーピングをし、タイヤの空気圧をマディ用に前後とも0.6気圧にセット。このあと着替えを済ませ、キャメルバックを用意して準備完了です。
丁度、この頃に仲間がヘルメットゼッケンだよと言って、段ボールの切れ端を1枚渡されました。
”ヘルメットゼッケン・・・?”初めて聞く言葉・・・?
この中にカッコ良い自分のゼッケンシールが入っているのか?
と思いきやただの段ボールの切れ端でした。
仲間曰く、”これを3つ折りにして横にマジックでナンバーを書いて、ガムテープでヘルメットに貼り付けるんだよ”と言うではありませんか。
”えっ・・・これ付けるの?ひょぇ~ぃ・・・どう考えても超かっこわるいよ~ん”。何か鶏のトサカのような、タクシーの上に付いている行燈(あんどん)のような、ローマ帝国軍の兜のようになってしまいました。
ミーティング開始
11時半頃、場内アナウンスが入りミーティング開始。
主催者挨拶は、今日は雨が降っているから怪我には気をつけて・・・例年怪我人が出ているから・・・と走る前から不安になるような不吉なあいさつ。
スタッフのコース説明でも、山の中は比較的走りやすいと思うが、怪我したら必ず24時間以内に事務所まで報告されたし・・・と、これまた怪我することを前提に話しているのではないかと思えるような説明ぶり。
気の弱い自分はすっかりこれで、心の中が曇(雨)から、さらに暴風雨状態に変わってしまいました。
レースのスタート
さて、このあとはいよいよレースのスタートです。
いつもなら一斉スタートのようなのですが、今日は安全を考え数台ずつ分割してのスタートとなりました。
コース内では何が起こるか分からない・・・という不安を感じながらもいつの間にか自分の番が来ました。
旗が振られて一斉スタートダッシュ・・・と思いきや、みんな遠慮しているせいか全開で出て行く人がいません。自分もゆっくりアクセルを開けてヌタヌタのコースに繰り出しました。
まずは小ジャンプを越え、続いて右ドッグレッグしたあとにゆるやかな昇りです。
事前情報ではここが簡単そうで意外とハマる場所とのこと。
確かに先に出た数台が坂の途中でスタックして、グチャグチャな泥の中で難儀していました。
ともあれ最初からこんなところで止まるわけにはいきません。脇目もふらず途中で止まらないよう注意しながら、CRF150Rのアクセルを開けて一気に上り切りました。
上り切るといよいよ林間コースのウッズセクションに突入です。
まずは左カーブして逆バンクになった下り坂を過ぎ、ちょっと行った先に右カーブがあります。
ここを曲がると緩やかな上りになるはず・・・と思って曲がったら先に行った人たちが数台スタックして団子になっていました。
ここで一気に間をくぐり抜けて上ろうとするも、リアタイヤがあっちゃこっちゃ行ってうまくまっすぐ進めません。
アクセルをひねって加速するとリアタイヤが滑って転びそうになるし、かといってアクセルを緩めるとスタックするし、絶妙なクラッチワークが必要です。
でもそんなの関係ない・・・そんなの関係ない・・・ってな感じで、両足を駆使しながらジグザグになりながらも何とか切り抜けました。
このあと同じような場所が数カ所続き、2~3キロ走ったあとにウッズを抜けMXコースに戻ってきました。
ここでの難関は最初の激坂上り・・・それほど距離はないのですが、MXコースということもあり傾斜がキツく、おまけに路面もヌタヌタなので、真っ直ぐ一気に駆け上がらなければ間違いなくスタックします。
一度途中で止まってしまったら、乗って上がったり押して上がることなどはまず不可能。
ここにもたくさんの方々がいました。みんな坂を登り切れずに転んだり、スタックしたり、逆方向に戻ったり、座って休んだり、バイクを置いていなくなったり・・・悲惨な状況でした。
ここの怖さは、昨年のオートランドカップで経験済みなので、直線で一気に上り切りました。(昨年はセローが坂の途中で止まってしまい。前後ブレーキかけても全然止まらず、思いっきりバックのまま坂の下まで転落してしまいました。)
ようやくコース内を無事に走り抜け、まずは1周目のチェックポイントに到達。
2周目以降
その頃降りはじめた小雨などお構いなしに、すぐ2周目に突入。
でも1周目で皆がスタックしていた場所で、ついふかしすぎリアが滑って90度横向きに・・・何とかマシンの向きを変えてスタートしようにもリアが滑って進みません。
後ろを確認し下がろうとしたら、横にいたヘルプの方から”押した方が良いよ。頑張って・・・”の一言。
えっ・・・押すの?・・・大変じゃん・・・どうしよう・・・??
このとき一瞬、夕張の地獄坂でのあの苦い経験を思い出しました(>_<)。
でも仕方ない。とにかくやってみるかと気を取り直し、3足で少しずつクラッチをつないで、体重かけながら前にマシンを押し出すと少しずつ進み出しました。ラッキー!!
そのまま何とか上まで行ってしばし休憩。
それにしても足が重たい。めちゃくちゃ泥が付いています。まるでお人形の雪ん子が履いているワラ作りの長靴のよう・・・。
おまけにCRF150Rのタイヤも目が詰まって一回り以上大きなタイヤを履いているような感じになっていました。
3周目は小雨の中、どうってことのない場所でアクセルを開け過ぎツルンと転けました。幸い後続車がいなくて難を逃れることが出来ました。
4周目はMXコース内のテーブルトップの頂上付近でアクセルを開けてしまい、マシンが思いっきり真横に振られ、頂上付近からコース外に転落。
いやはや焦りました。転落して落ちるべく着地点のちょっと先に、さらに2メーター以上も低い段差があるではありませんか。
ここに落ちたら超ヤバイ・・・なんて考える暇もなかったのですが、何とかその前でマシンが倒れ、段差の下に転がり落ちずにすみました。
動転した気分を落ち着け、何とか気を取り直してマシンを起こし、エンジンをかけてコース外を反対方向に戻り、コース横から加速を付けて一気にテーブルトップの上まで勢いで上りました。
5周目以降に入る頃には、小雨もやみ、路面もだんだんこなれて走りやすくってきたので、マイペースで走ることが出来るようになってきました。
その後チンタラ何周(5周程度)か走って、調子が良くなってきた頃に終了時刻がやって来ました。
チェックポイントの前では旗を持った係員がおり、私が行くとこれで終わりですと伝えてくれました。
これでやっと一安心。
転んだり倒したり、転落したりといろいろありましたが、今回も何とか完走することが出来ました。超嬉し~ぃです!!
表彰式
その後、皆ピットに戻って後片付けをしている時に、まもなく表彰式をやるとの場内アナウンスがありました。
今回はガルルの最終戦ということもあり、表彰式にはたくさんの商品が並んでいました。
一緒に出た仲間も数人が入賞し、トロフィと賞品をゲット。
それを皆で冷やかしあってる間に、敢闘賞の発表で何と私のゼッケン番号と名前が告げられました。
いゃ~ぁ・・・完全に予想外。
なぜ自分が・・・とびっくりしながらも、快く「敢闘賞」をいただき記念写真を撮ってもらいました。
”えっ・・・中身は何だったのかって?”・・・それは秘密です・・・と言いたいところですが、聞いてビックリ玉手箱。
なんとオートランドの商品引替券とデジタル時計をいただいてしまいました。
ガルルさん、オートランドさん、すてきな賞品をありがとうございました。
ともあれ、先月から今月にかけ、火山灰だらけのフカフカしたコースでのYYカップや色んなスチュエーションがある夕張XC、そして今回のようなヌタヌタのガルルカップなど、立て続けに3種類のレースで思いっきりドMを体験することが出来ました。
素人の自分には、MXコースを使ったレースは淡々と走れそうなので、比較的楽に走れるのはないかとタカをくっていましたが、それが間違いであることを身をもって体験しました。
また3時間のレースはとても長いのではないかと感じていましたが、2時間では物足りないし、好きなバイクに腹一杯乗ることが出来るので気に入ってしまいました。
何より体力と根性が付きますもんね!
今回もトップの方の半分しか周回できませんでしたが、それでも121人中78位。ポイントを69点を獲得し、来年用に197番の指定ゼッケンをもらうことが出来ました。
仲間の数人は来年のガルルカップにフルエントリーするといってます。
自分も冬の間に筋トレして、フルエントリーしたいと考えています(^^;)!
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